【書籍紹介】本は10冊同時に読め!/成毛眞

読書人生、ここに極まる。
本は10冊同時に読め!―本を読まない人はサルである!生き方に差がつく「超並列」読書術 (知的生きかた文庫)

 今回は成毛眞さんの著書「本は10冊同時に読め!」を紹介します。

 結論から言うと、相当過激な本です。


庶民

 この本最大の特徴といえば文章が過激であることです。

 冒頭で所得階級の二極化が進んだ後の下級の人間のことを侮蔑の意味を込めて「庶民」と呼んでいることがその最たる例でしょう。

 そんな庶民は決まって本を読まないと断定し、本を読まないデメリットについて延々と述べる、それがこの本の全体の概要といえます。


本を読まないデメリット

 そんなこの本で始終語られてた本を読まないデメリット。

 「批判すればいいと思っているのか」なんて思うくらいに過激な批判をしており、一時は駄目な本かと思っていましたが、過激が故にその本質が分からなかっただけで、数日置いて考えてみると、納得できる表現がちらほら。


 例えば、「想像力」に関する話。

 この本では、電車の中で化粧するような人や幼児を車の中に置いたままパチンコするような人がとても本を読んでいるとは思えない等と書いており、当然こんな文章載っけたら叩きの対象になるに決まってます。

 それほど過激ですが、この表現は本を読むと想像力が養われるということを伝えるためにあえて大げさに誇張して書いているとも考えられます。

 確かに、少し過激な方が頭に残りますよね。

 そう考えると、「上手くしてやられたなー」と感じ、この本を再評価してしまいます。


副題が真のタイトル

 さてさて、この本のタイトルは何でしたっけ?

 そう、「本は10冊同時に読め!」。

 ということは、10冊同時に読む方法やコツが具体的に書いてあるはず……。


 と、期待して読んだら多分「こんな本読むんじゃなかった」と後悔することでしょう。

 そう。10冊同時に読むメリットや方法は数ページしか書かれていません。

 もう本題を副題だった「本を読まない人はサルである!」に変えたほうがいいんじゃないのか、というレベルで少ない。

 しかし、副題にもある本を読まない人がサルである理由に関しては飽きるほど書かれているので、そっちを期待して読むべき。


まとめ

 個人的にこの本は、読んですぐだと「こんな本読むんじゃなかった」と後悔してしまうのですが、少し時間を置いてからこの本について考えてみると、とても身のある内容であることを実感できます。

 どうかしてるとしか思えない過激な表現も、読者の記憶に残すための手段と考えればとても有効ですし、それ以上に「庶民になりたくないから本読もう」と、きっかけはアレとはいえ、読書生活を始めるにあたっての後押しにもなります。

 読書生活を始めようと思う人は、読書を極めた成毛眞の書いたこの本を一度読んでみることをおすすめします。